ビジネスをするなかで、商品やサービスの支払いがされていない、製品の納品が遅れている場合など、相手に約束どおりに行動を起こしてもらうために督促メールを送らなければならない機会は多々あります。この記事では、督促メールの効果的な書き方や、送るタイミング、例文について紹介します。
督促メールは相手の行動を促すために送るメールですが、送信前に必ずチェックしなければならないことがあります。
督促メールを送ることは相手を急がせて行動を促す行為にあたるため、誤った方法で進めると相手に不快感を与えたり怒らせてしまったりする恐れがあります。万が一「相手から連絡が来ているのに、気づかずに督促メールを送ってしまった」などの事態となれば、相手に対して失礼にあたります。そのため、督促メールを送信する前に、以下の3つのチェックを必ず実施します。
自社のメールがしっかりと送信されているか
請求書の送付や1度目の確認連絡が送信されているかどうか確認します。そもそも自社側がメールを誤送信している可能性や、期日を間違えていたなどの可能性もあります。送信履歴のメールを確認して、自社側の誤りがないか確認します。
相手から返信の連絡が来ていないか確認
相手の連絡が行き違いにならないように、受信メールを確認します。迷惑メールフォルダに振り分けられている可能性もあるため注意が必要です。
入金や荷物の受領を確認
入金がない場合は入金がされていないか、納品などの場合は不在連絡票が入っていないか最終確認を行います。
督促メールを送るタイミングについて紹介します。
期日当日
期日までに入金が確認できないケースでは、支払い期日当日にメールを送っても問題ありません。その場合は、「本日入金いただけそうか」という確認をする程度で送るのが適切です。
期日から3日~1週間
督促メールは期日から3日〜1週間ほど経過してから送るのが一般的です。単に振込を忘れていたというケースもあるため、「期日は○日でしたが、入金の確認ができません」という内容で、確認をお願いするのが望ましいです。
2回目の督促メール
相手から連絡が来ないなどの場合、1回目の送信から3日ほど空けてから送るのが目安です。複数のメールを送っても入金が確認できない場合は、電話や書面などでも連絡を取り、法的措置に入る可能性もあることを警告します。
督促メールの効果的な書き方について解説します。
メールの件名は一目で用件が伝わるように、わかりやすい内容で作成します。
入金や納期が遅れている場合は、「代金お支払い期限のご確認」「○○納品日のお伺い」など、具体的な用件を書きます。件名に期日を記載しておくのもポイントです。
督促といっても、1回目のメールはあくまでリマインド程度で送ります。うっかり忘れていただけ、病気やトラブルなどの事情で遅延したという可能性もあります。先方の事情を考慮して、「期日は○日でしたが、○○は届いておりますでしょうか」など、確認をお願いする内容が適切です。
入金が遅れると資金繰りに影響を与えたり、納品などが遅れることで後の工程が進められなかったりと、悪影響を及ぼす可能性があります。「○○の関係上」などと遅れると困る理由を説明すると、相手に理解してもらいやすくなります。相手が対応を後回しにしている可能性がある場合にも効果的です。
期日が遅れている場合、「ご確認をお願いします」だけで終わらせず、先方にいつまでに対応してほしいのか具体的な期限を提示しましょう。具体的な期限を示したほうが先方の行動も明確にできるうえ、期日が遅延することによる業務の遅れや影響を最小限に抑えられます。
メールを送った時点で相手がすでに対応を完了している可能性もあります。そのため「行き違いとなっていればご容赦願います」「すでに対応されていれば申し訳ございません」などと、メールの締めは相手を気遣う丁寧な内容を記載します。
ここでは入金が確認できない場合の督促メールの例文を紹介します。
件名
「代金お支払い期限のご確認」
宛先
「○○株式会社 ○○部 ○○様」
挨拶
「いつもお世話になっております。○○株式会社の○○です。」
2回目以降のメールの場合「何度も失礼いたします。○○株式会社の○○です。」
本文
「先月末に○月分の請求書をお送りしましたが、ご確認いただいておりますでしょうか。
お支払い期日が○月○日となっておりましたが、本日○○時現在、○○様の入金が確認できておりません。
恐れ入りますがご状況を確認のうえ、○○日までにお知らせいただけますと幸いです。」
結び
「なお、本メールと行き違いでご送金いただいていた場合は、何卒ご容赦いただけますと幸いです。」
提供したサービスや商品に対する請求をしっかりと徴収する、納品や提出などスケジュールどおりに進めるということはビジネスを行うなかで必要不可欠です。しかし誤った方法で進めると相手に不快な思いをさせる可能性もあるため、今回紹介した送信前の事前チェックや効果的な書き方を参考にしてください。