AI自動音声応答とは？

AI自動音声応答とは、人工知能（AI）を活用して、自動で問い合わせ対応を行うシステムのことです。AIが顧客からの問い合わせ内容を認識・理解し、最適な回答を音声で読み上げるといったことが可能です。

AI自動音声応答でできること

AI自動音声応答では、主に以下のようなことができます。

24時間365日対応

AI自動音声応答は夜間や土日などに関係なく、常時稼働させられます。オペレーターがいない時間帯でも顧客対応が可能です。

社内システムとの連携

AI自動音声応答は、そのほかの社内システムとの連携も可能です。既存の情報共有システムや記録システムと連携することで、バックオフィス業務の自動化も可能です。

よくある問い合わせを自動化する

よくある問い合わせを定型化し、AI自動音声応答で対応できます。

AI自動音声応答を導入するメリット

AI自動音声応答を導入すると、以下のようなメリットにつながります。

オペレーターの業務効率化につながる

AI自動音声応答を導入することで、オペレーターの業務効率は格段に向上するでしょう。オペーレーターにつながないといけない複雑な問い合わせでも、AI自動音声応答が顧客の問い合わせを自動で解析し、最適な回答を出してオペレーターへと引き継ぎます。オペレーターはAIのガイドに沿って対応できるため、業務の負荷を軽減できます。

人件費の削減につながる

AI自動音声応答を導入することで、人件費を削減できる点もメリットです。よくある問い合わせなどはAIで対応を完結させ、複雑な内容の案件だけをオペレーターに転送するということもできるため、人件費削減が期待できます。

顧客満足度向上につながる

AI自動音声応答を導入することで、顧客満足度にもつながります。AIがよくある質問に対応してくれるうえに、オペレーターのサポートも行ってくれるため業務効率は上がります。オペーレーターの対応件数を減らせられれば、顧客を待たせることなくスムーズに対応できるようになります。「電話がつながらない」「待ち時間が長い」と、顧客の不満につながりますが、AI自動音声応答の導入で速やかな対応が図れるため、顧客満足度の向上が期待できます。

機会損失を防げる

AI自動音声応答は、電話を取りこぼして「顧客との機会を損失してしまう」という事態を防げます。24時間365日常に稼働し続けるため、夜間や休日などの営業時間外でも対応が可能です。また入電が多くなりがちな昼休みなどは、オペレーターだけで対応できないこともありますが、AI自動音声応答がサポートしてくれるため、新規契約などの機会損失を防ぎやすくなります。

AI自動音声応答を導入するデメリット

AI自動音声応答は非常にメリットの多いシステムですが、導入する際は以下の2つに注意しておく必要があります。

イニシャルコストがかかる

コールセンターなどで同じように導入されるクラウド型のIVR（音声自動応答システム）であれば、イニシャルコストがかからないケースが多いです。一方、AI自動音声応答は規模にもよりますが、初期費用として数十万〜数千万のコストが生じてしまうのです。ただしイニシャルコストはかかっても、人件費などのコストカットも見込めるため、長期的にみれば利益につながる仕組みといえるでしょう。

シナリオを設定をする必要がある

AI自動音声応答は、シナリオを設定する必要があり、その作成に手間がかかることが考えられます。自社にあわせて自由にシナリオを設定できるものの、顧客のニーズやあらゆるケースを想定して、さまざまなシナリオを作る必要があるのです。また初期設定がすんだとしても、運用するなかで常に修正を繰り返し、精度をあげていくことも求められます。AI自動音声応答は導入するだけで終わりでなく、さらなる業務効率化と顧客満足度向上を目指してアップデートさせていくことが大切です。

AI自動音声応答を選ぶ際のポイント

AI自動音声応答を導入する際は、以下2つのポイントを意識して選んでください。

有人対応に切り替えができるか

AI自動音声応答システムに、オペレーターへと切替できる機能が備わっているか確認しましょう。AI自動音声応答だけで完全に顧客対応ができるわけではありません。シナリオに設定できていないイレギュラー対応については、オペレーターによる対応が不可欠です。

他システムとの連携は可能か

AI自動音声応答システムが、他にどのようなシステムと連携可能か確認しましょう。たとえばチャットアプリと連携して電話内容をテキスト化することや、カレンダーアプリと連携できればリマインダーや予約機能を活用するなどが期待できます。さらなる業務効率化を目指せるでしょう。

まとめ

AI自動音声応答は、AIがオペレーターの業務をサポートしてくれるため、業務効率化や人件費削減、顧客満足度の向上を目指せます。イニシャルコストやシナリオ作成のハードルがあるものの、メリットも大きく将来的には利益につながるシステムです。