未払い者対応の効率化で「導入前比266%の回収率」――1人でも多くの方が車に乗れる社会に
用途:督促
業種:IoTデバイスの開発・販売事業、マイカークレジットの取次事業、中古車販売事業
従業員数:1~50名
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車両を遠隔で操作できる独自のIoTデバイスによって、ローンが通りにくい人でも車が購入できる仕組みを提供している、カラフルライン株式会社。

今回オトコルを導入したのは、信販会社と連携したマイカークレジットの運営部門です。未払い者対応の効率化により、回収額が導入前平均の266%に向上しました。オトコル導入の背景や効果について、担当者の石崎翔太さんにお話を伺いました。

ローン審査が通りにくい方にも車を届けたい

――事業内容について教えてください。

当社では、自動車の購入に関わる3つの柱で事業を展開しています。

1つ目が、自社開発のIoT端末およびシステムの販売です。これは車両に取り付けることで、遠隔でエンジンの始動を制御できる端末になります。クレジットの支払いが滞った場合に、車両を遠隔操作で安全に停止させることができるため、販売店や信販会社との連携において重要な役割を果たしています。

2つ目は、信販会社と提携したマイカークレジットの提供です。一般的なローン審査では通りづらい、例えば信用情報に不安のある方や就労期間の短い方などにも、自動車の購入機会を届けることを目的に、全国の中古車販売店を通じてサービスを展開しています。

そして3つ目が、自社が車両販売店として直接エンドユーザーへ販売するビジネスです。

このように、単にデバイスを開発・販売するだけでなく、車を手に入れたくても、制度の壁で手が届かない方々に向けた金融サービスの提供にまで踏み込んでいる点が、当社の大きな特徴です。

――社会的意義のある事業ですね。

ありがとうございます。例えば、パート勤務の方や個人事業主、派遣社員の方など、現行の審査基準では不利になりやすい方にも車を届けることで、移動手段の確保や生活の安定につなげられる仕組みをつくる。そんな想いをもって日々の業務に取り組んでいます。

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限られた人員の中で、未払い者への架電に限界を感じていた

――オトコル導入前は、どのような課題を感じていましたか?

信販会社から毎月数百件の未払いリストが届くのですが、その対応にかなりの業務時間を取られていました。限られた人員で新規対応や問い合わせ対応も並行していたので、支払期限まで余裕のある方への対応は後回しになりがちでした。

――御社で直接回収されるものもあるのですか?

はい、信販会社経由ではなく当社が直接回収しなければならない料金も一部あります。その対応も同じように後回しになっていて、気づいたときには未回収の累積がとても大きくなっていました。

――精神的な負担も大きかったのでは?

そうですね。支払いが遅れているお客様への連絡業務は、オペレーターにとっても心理的負担が大きいです。明確な因果関係があるわけではありませんが、その影響で離職につながったケースもあったのではないかと感じています。

――オトコルの導入を決めた理由を教えてください。

一番は費用感で、「試してみよう」と思える価格帯だったことが大きいです。

また、画面や操作が直感的でわかりやすかったことも理由の一つです。導入だけして実際には使われないようなITツールが多い中で、これなら現場で運用できそうだと思えたのが後押しになりました。

現場にすぐ浸透――誰でも使える直感的な操作性

――オトコル導入後の変化についてお聞かせください

最も変わったのは、人力で1件ずつ電話していた業務が、一斉発信で完了するようになったことです。

これまでは手が回っていなかった、支払い期限に余裕がある方にもアプローチできるようになり、対応の幅が大きく広がりました。実際に、オトコル導入後の直接回収額は、導入前の平均に比べて約266%まで上昇しました。

――運用面での負担はどうでしたか?

多くのITツールって、導入しても浸透するまでに時間がかかることが多いですよね。使い方のレクチャーに手間がかかったり、全員が使いこなせるようになるまでが一苦労だったり。

しかしオトコルは、ぱっと見ただけで操作のイメージが湧くほどわかりやすくて、導入直後からスムーズに運用できました。細かい説明をしなくても、チーム内ですぐに共通理解ができたのは大きかったです。

――未払い対応以外にも効果はありましたか?

あります。オトコルで業務が整理されたことで、1日に処理できる申し込み件数も増えました。以前は月に20件程度だったのが、今では30件ほど対応できるようになっています。

申し込みの入口が広がることにもつながっていて、全体の流れがスムーズになった実感があります。

移動の自由を、もっと多くの人に

――これからの展望についてお願いします。

今後は中古車販売店だけでなく、ディーラーや金融機関との連携も視野に入れながら、より多くの方にサービスを届けていきたいです。

さらなる業務の自動化を実現するために、オトコルには今後、社内システムとの連携やAPI対応ができるような進化にも期待しています。

――最後に、事業への思いについてお聞かせください。

当社は「モビリティとテクノロジーを通じ、平等な社会と人々の幸せに貢献する」という理念を掲げています。

日本では、年間およそ200万人の方が自動車ローンの審査に通らず、車を持てないという状況にあります。そういった方々に対して、自動車という選択肢を提供するのが当社の役割です。これからも、テクノロジーをうまく活用しながら、一人でも多くの方が車に乗れる社会の実現を目指して取り組んでいきたいと思います。

■インタビューにご協力いただいた企業

カラフルライン株式会社

本社所在地:東京都江東区青海2丁目7-4 theSOHO 409号室

主なサービス:IoTデバイスの開発・販売事業、マイカークレジットの取次事業、中古車販売事業

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